月齢26.64 輝面比8.36%

恐山に行ってきた。恐山は、いまからおよそ千二百年前に、慈覚大師円仁という方が、中国で修行をし、諸国に教えを説いて回った果てに、下北の地に開いた霊場とのことである。
山道を登って行くと、突如として、開けた空間があり、拝観料を払って、中に入る。入口からは総門から山門を経て、本尊安置地蔵殿への参道が繋がっており、この参道の左手に温泉に入れる木屋のようなものがある以外、そんなに、びっくりするような感じはない。有名なイタコさんたちも常時いるわけではないらしい。
しかし、この後、本殿の左手奥に入って行くと、不思議な空間が広がっている。硫黄の匂いが立ち込め、地中から、(多分)亜硫酸ガスの白い煙が立ち上っている。その一帯に、無間地獄や血の池地獄、賽の河原etcといった、所謂、地獄の世界が広がっている。かなり神秘的。。。
さらに奥へ奥へ進んで行くと、そうです、目の前には、地獄といえば極楽、極楽といえば地獄、ふたつは対極にいながらの同じ世界観を構成する不可分の関係、極楽の世界が広がります。
地獄がおどろおどろしい分、それだけ、極楽のきれいなこと。雨のため、いつもより美しさが損なわれていたかもしれないけど、十分です。
地獄→極楽、非常に分かりやすい方法で心洗われました。
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なかなか見る機会のない、というか、まったく見る機会のない、イタコさんを見れなかったのは、ちょっぴり残念。今は亡き愛犬には会いたいけれど、多分、犬は呼んでもらえないだろうし。。。まっ、いっか。