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村上龍の小説(「心はあなたのもとに」)の中で、どうして女が必要なんですかという質問に主人公が答えている箇所がある。

『どうしても女が必要ということじゃないのかもしれない、日本酒を一口飲んでから、わたしはそう言った。ただ、他では絶対に得られないというか、そんな瞬間があるんだよ。手を伸ばして触れようと思えば触れられるところに、ノースリーブのワンピースから白い腕が伸びていて、触れられるのがいやじゃないってことが伝わってくる、みたいな感じかな。うまく言えないな、ちょっと大げさだけど、そんなときに、自分はこの世に存在していてもいいんだって、そう思えるような気がして、それは仕事とか、他では得られないものなんだよ。』

この気持ちは、よくわかる。わたしは女性を必要としているわけではないので、実感を伴ってないわたしにはわかるような気がするってことだけど、、、。
じゃあ、太いか細いかは別として、ノースリーブのワンピースから腕を伸ばしている女性側はどうなんだろう。。。
なぜ、男性が必要か?
・一緒にいるということを必要としている派
・自分が触れられるのが嫌じゃないってことが伝わることで全肯定される感覚を相手が感じるということを感じることを必要としている派
後者のグループは、ややこしい。ただ、好きな相手と一緒にいるということでは満足できず、好きな相手が自分が存在することで、満足することで初めて満足できる。こちらのグループは、先の主人公と同様に、ある意味肯定されることを必要としてる。人間社会を男性と女性の2分法で考えるのはどうかと思うので、4分法ぐらい(^_^;)で考えて、好きな順に並べてみると、
①無くても生きていけるけど、全肯定が必要な男性
②初めから全肯定されている感覚を持つ女性
③無くても生きていけるけど、全肯定が必要な女性
④初めから全肯定されている感覚を持つ男性
の順かな?やや僻み根性も混じった感覚で、見回してみると、人間社会での階級もこの順番な気がする。③と④の順位は、微妙だけど。この分類からいくと③なわたしは、いじけてしまう。。。

話変わって、ゲーム理論囚人のジレンマwikiの例と説明(ja.m.wikipedia.org)を使うと、囚人AとBを自白させるため、警官が二人に以下の条件を与える。

・もし、お前らが2人とも黙秘したら、2人とも懲役2年だ。
・だが、お前らのうち1人だけが自白したらそいつはその場で釈放してやろう(つまり懲役0年)。この場合自白しなかった方は懲役10年だ。
・ただし、お前らが2人とも自白したら、2人とも懲役5年だ。

このときの利得表は、黙秘=協調、自白=裏切りとして、

                          囚人B 協調 囚人B 裏切り
囚人A 協調 (2年、2年) (10年、0年)
囚人A 裏切り (0年、10年) (5年、5年)

ここで、黙秘するか、自白するか。この場合、AはBが協調を選んだ場合、協調すれば、懲役2年、裏切れば0年で、裏切った方が得。Bが裏切った場合にも、協調を選ぶと懲役10年、裏切った場合は懲役5年で裏切った方が得。Bから見ても同様なので、結局、両者とも自白して、懲役は双方とも5年となるというもの。AとBが協調できれば、懲役は2年で済むにもかかわらず、、、。
囚人のジレンマは、結局、絶対的に信頼できないために、合理的な選択で、そこそこの利得を得ることが最適になっている(無限回の繰り返しゲームにすると協調の可能性が生まれるらしいですが、それは今回はおいて置いてください。。。)。しかも裏切りを選択することで。。。

この話を初めて聞いたときから、ずーっと、協調を選びたいという自分の選択肢は変わらない。自分が裏切りを選択したら、その時点で、信頼感を得ることは絶対ない。先の話で、自分の存在で、相手が全肯定される感覚を感じるという感覚を自分が感じることは永遠になくなってしまう。それと引き換えに、そこそこの利得を得たいとは思わない。それは、なにもないのと同じだから。
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