父母

父は新聞社のエンジニア。新聞に掲載される写真などを伝送していた。父がいるときは、情報を追うため、つねにテレビはつけっぱなし。。。勤務時間も不規則で、平日に家にいたり、夕方から夜勤に出掛けたり、突如、出勤したり、、、捉えどころがない。。
夕方、遊びの後やお稽古ごとの後、家に向かう道の途中で、これから出勤する父と出くわし、行ってらっしゃ〜いと送り出すこともしばしば。
そんな父との生活とは切り離されて、母、姉、わたしの3人は、極めて穏やかな規則正しい生活を送っていた。同じ家の中で。。。同じ空間で生活してるのに、まるで違うサイクルがふたつ回っている。
当然、母とべったり、父とは距離が出来る。好きとか嫌いとか、そういう感情以前に、距離感がいつもあった。それでも、小さいときの母は、父を立てていた。わたしたちが新聞を踏んだり、跨いだりしようものなら、母に怒られるぐらい。。。新聞=父の大事な仕事=父
だから、ふらふらと捉えどころのない父に対して、距離感を感じながらも尊敬する気持ちを保つことができたと思う。
これは多分幸せなことなんだろうね。。。

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